古気候学

古気候学とは

「古気候学」(paleoclimatology)は、測器観測の記録が残されていない過去の気候の研究です。考古学者が有史以前の人々の生活や文化の手がかりを得るために遺跡から出土する遺物や化石を調べるのと似ています。地球の過去の気候を理解するために、古気候学者はさまざまな過去の記録を解読します。時には、樹木年輪、熱帯域の珊瑚礁の骨格、極域や山岳氷河、湖沼や海洋の堆積物などを分析して、過去の気候を探ります。

地球の気候を時代とともに刻々と変化しています。過去200万年間の氷期には、北半球の高緯度地帯の大部分は氷に覆われ、海水準は125メートルほど低下し、熱帯地方の広い範囲で寒冷化したとされています。さらに過去にさかのぼると、白亜紀の(現在から145.5~6550万年前の期間)は現在より温暖で、極域の氷床は縮小、海水準は上昇、極地周辺ですら温暖な環境で棲息する生物が繁茂できたことが明らかになっています。近年の古気候学の進展によって、地球の気候システムが数年から数十年の時間で劇的に変化することが明らかにされました。北アメリカの樹木の年輪や湖沼堆積物には、過去千年間で最大10年ほど継続する「メガ旱魃」が複数回引き起こされたことが明らかになりました。このようなメガ旱魃の発生については、測器観測データだけでは十分に捕らえることができません。古気候学は、将来の突発的な気候変化に備えるためにも重要な学問分野です(未完)。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加